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「かなわ〜〜〜〜〜〜ん!」
「W」が言ったのです。
「あの曲をあれにしてああしてもらえませんか?あんな感じに・・・下の人などいません」と。
「あの曲」とは「あの機種」に入っている「あの曲」でした。
その時点では特に深いコトは何も考えずに「W」からの指令を受け、待つこと数日。
僕のもとに曲の資料が届きました。
それを見てショックのあまり暫く椅子に座ったまま仮眠を取って現実逃避をしてしまったのは言うまでもありません。
なぜならそこに記されていたのは、ありえない手つきを余儀なくされる、あまりにも複雑なコード進行や、鍵盤のみで造り出されたと推測される、ギターという楽器の特性を完全に無視した美しい和音の連続技約2分間だったからです。
ちょっと雰囲気が伝わりづらいと思いますが、わかりやすく言うと「√∴∽ゞ∃」みたいな感じの弦の押さえ方になる訳です。
仮眠の後、楽しい事やウレシイ事なんかを考えて、なんとか気を取り直すとレコーディングを開始しました。
左手の甲や薬指の腱などをピキンピキン痙攣させながらプレイを続け、にじんで来た汗に「あついよう」と呟きつつエレキ・ギターを数本重ねてみると、おっ、なんかイイ感じ♪
後はサワヤカにアコギを足してと・・・ダダッダダッダダッダダ〜〜〜、フンフン、ダダッダダッダダッ・・・(@@)・・・
い、痛い・・・これは痛すぎる・・・。
普段と異なる動きを続けた指先に、アコーステイック用の太い弦があまりに痛すぎるではありませんか!!
これは、勢いで3ゲームくらいボーリングをやってしまった翌日の、予期せぬ部位に起こる筋肉痛に非常に近いニュアンスです。
この試練をなんとか乗り切らねばならないと、今度は前日に食べた牛タンが美味しかった事や、久しぶりに劇場で観た映画が結構面白かった事なんかを思い出して耐えていましたが、一層にじんで来る汗に、呟く声も「ぁっぃょぅ」と小文字になってまいりました!!
・・・もはや限界です。すかさずギターのネックを電話に持ちかえた僕は「豊ピ〜、今日スタジオに来る時アコギ持って来てみて〜、ひ〜っひっひっ!!
ガチャッ!! ツ〜ツ〜ツ〜」と、理由も告げずに電話を切ったのでした。
ちょうどそこへ「お疲れ様です!! すわですわ!! 古川さ〜ん、宇都宮からギョーザ買ってきました!!
これはマジうんまいです!! 間違いない!! ホントです!! 何しろ僕メグロですから。いやグルメですから!!」などと意味不明な言葉を連発しながら「すわひでお、下から読んだらおでひわす」と俳句調に名乗る男の、いきなりのハイテンションぶりに危なく救われてしまいそうな自分に驚きを隠せませんでした。
*エレクトリック・ギター担当:古川竜也
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