米ゲームサイト「GAMESPOT」
Boktaiレビュー


GAMESPOT 8.3点
ゲームプレイ 8点
グラフィック 9点
サウンド 8点
お買い得度 7点
8寄り?9寄り? 9点
ユーザーレビュー 8.7点(9/18現在)

このページは米国ゲームサイトGAMESPOTの
レビュー記事を和訳したものです。


「ギミック」という言葉は悪い意味を持つことが多い。 パッケージの裏に「○○機能!」と大々的に謳って他のゲームとの差別化を図ろうとする姑息な手口を我々は「ギミック」と呼ぶ。 これらギミックが多くのゲームをしょうもないものにしているのではなく、そのゲームのしょうもなさを補うほどの効果をもたらしてないのである。 逆に、ボクタイはイイ意味で「ギミック系」である。 MGSのHideo Kojimaの制作部隊によるこの作品はGB用ゼルダの伝説のような良質の16ビット系アクションアドベンチャーゲームである。 違うのは、太陽光を使うというひねりがあること。 太陽センサーがなくても充分素晴らしいゲームなのだが、付いているとさらに面白いのである。

ボクタイの設定も太陽センサー同様、かなり奇抜である。 太陽少年ジャンゴとなり、伝説の銃ガン・デル・ソルを太陽エネルギーで敵を倒す。 ひまわり系キャラのおてんこ様の助けを借り、イモータルと呼ばれる強力なアンデッド達から世界を救わなければならない。 これら敵は太陽光でしか倒すことが出来ない。 ジャンゴとおてんこは協力して敵を白日の下へとおびき出し、太陽光で浄化するわけだ。 イモータルが潜むダンジョンには多くの敵はトラップ、トリッキーなパズルがわんさか待っている。 ゲームの展開はわりと早く、ストーリーも良質で万人向きである。 アニメテイストもするファンタジーゲームではあるが、年齢層の高いユーザーは西部劇の名作のオマージュに数々にビックリすることだろう。 ジャンゴとそのライバルであるサバタの名前はマカロニウェスタン(英語ではスパゲティウェスタンといいます)に登場するガンマン達の名前だったりする。 


ボクタイの根幹は戦闘と探検、パズルをいい案配で織り交ぜたアクションゲームである。 ゲームプレイとしては敵を避けたり、カスタマイズ可能で場面に応じてパーツを入れ替えられるガン・デル・ソルを使って敵を倒すのが主流となる。 ウェスタンへのオマージュが奇妙な形で登場する本作ではMGSシリーズの要素も見受けられる。 ジャンゴは壁に張り付き、ノックをして敵の気を引き、おびき寄せることが出来る。 盲目だが聴覚の鋭い敵も登場するのだが、彼らに見つからずに横を通り抜けるには張り付き移動でソロリソロリと進むしかなかったりする。 これらステルス要素はあくまでも「そうしたければ」レベルであり、そういう進め方をしたくないプレイヤーは隠れることなくゲームを進めることが出来る。 Rボタンを使って画面をスクロールさせ、周りを事前に見渡すことも出来る。 マップ画面も容易に見ることが出来、アイテム画面では様々な太陽の実を使って体力を回復したり出来る。 

ガン・デル・ソルの補給には基本的に太陽光が必要だ。 懐中電灯や卓上ランプではダメだ。 ただ、外に出なくても、窓から差し込む日差し程度でも充分に事足りる。 あまり直射日光のもとで遊び続けるとガン・デル・ソルがオーバーヒートしてしまい、涼しい日陰へと場所を移動するように促されるので、逆のこの方が都合がよかったりする。 直射日光の方がエネルギー充填のスピードが早いのだが、ほんのちょっとの太陽光でも溜まることは溜まる。


太陽光は他にも面白い効果をもたらしてくれる。 太陽センサーはリアルタイムに当たっている太陽光の量を感知しつつゲームに反映する。 GBAを日陰に入れれば、ゲージは一気にゼロになる。 ゲーム中の環境も変わる。 たとえば、イモータルの洋館の窓から日光が差し込んできたりする。 室内でもエネルギー充填が出来るわけである。 ゲームにはリアルタイム時計機能も搭載されており、プレイヤーが満月やその他「宇宙のイベント」の日にプレイしているかを教えてくれたりする。 こういうイカすビックリ演出もいっぱい登場するが、あくまでもオマケである。 本筋であるパズルも非常によく練られており、太陽センサーやRTCをうまく活用している。 とても斬新なこれら機能はGBAの携帯性の賜である。 ネタバレはしたくないので詳しくは言えないが、太陽のもとにいると逆に不利になる展開も待ち受けている。

ボクタイを最初にプレイし始める時は日中にすべきである。 ガン・デル・ソルのデフォルトのバッテリーはあまりエネルギーを溜めておくことが出来ない。 ゲームが進行するにつれ、より大きなバッテリーや太陽エネルギーを秘めた太陽の実を入手出来る。 ダンジョンの中には太陽スタンドがあるので、そこで太陽エネルギーを補充することも出来るし、照明弾のように使うと一時的に人工太陽の働きをしてくれるグレネードも登場する。 なので、ゲームが進めば進むほど、より長く続けてゲームをプレイ出来る--たとえ夜であろうと晴れていなくても。 イモータル(ゲーム中のボス達)と戦う際は太陽のもとでプレイしなければならないが、それ以外で曇りや秋空を心配したりする必要はあまりない。


総プレイ時間だが、初めてプレイすれば10時間ぶっ続けで遊べばクリアできる。 それは、数多くのダンジョンに入らずして、である。 すべてのダンジョンをプレイすれば、さらに5時間くらいは遊べる。 しかも、一度クリアしてもクリア時の全装備そのままで再度プレイして色々な隠し要素を発見したり、より高い評価(ランキング)を得るために新たな旅に出ることも出来る。 そして、アイテム交換や最高4人(本人プラス3人)の対戦プレイが出来る通信プレイも存在する。

ダンジョンを探索したり、オリジナリティー溢れるパズルを解くのも面白いが、本作品の一番の面白さとユニークさはイモータル達との戦闘にある。 一度倒しただけでは終わらず、その後に浄化する必要がある。 一度倒すと棺桶に封印されるのだが、主人公のジャンゴはその棺桶をダンジョンの外へと引きずり出し、おてんこ様とともに浄化の「儀式」を行わなければならない。 太陽光線を集中させて棺桶の中のイモータルを燃やすのだ。 これが非常にいい。 これまでイモータルを求めて敵と戦いながら進んできたダンジョン内部を、棺桶を引きずりながら逆に進むのがゲーム進行のペースを変えてくれて気分転換になる。 棺桶を引きずっている最中は武器を撃つことは出来ないが、そんなに動くスピードも遅くはならない。 棺桶を特定の床パネルに「重り」として乗せ、これまで行けなかったところへの入口を開けたりすることも出来る。 しかし、気を付けてほしい。 イモータルの意識が残っているため、放っておくと棺桶はズリズリと元の部屋へと戻ろうとする。 太陽銃で撃ってやればおとなしくなるが。 いざ浄化の儀式が始まると、再度ボス戦となる。 集中して浴びせられる太陽光を押し返そうとイモータルが暴れるのである。 ジャンゴは敵の最後のあがきの攻撃を避けつつ、太陽エネルギーを太陽光線発射装置に送らなければならない。 ここでのバトルが非常にドラマチックなのだ。


ボクタイには16ビット系アクションアドベンチャー定番のゲーム環境がたっぷり登場する。 薄気味悪い森、墓場、氷の洞窟、炎の洞窟、不気味な洋館、その他もろもろである。 これらのエリアはすべてが見た目にもとてもキレイであり、キャラの絵もアニメーションも秀逸だ。 16ビット機時代の最も優れた2Dグラフィックモノ以上の出来である。 絵のタッチも明るく特徴的であり、他のフカン画面のアクションアドベンチャーゲームとは一線を画す。 サウンドも非常に印象的であり、一部の曲や音響効果は普通ではあるが、非常にはっきりと聞き取れる音声が随所に用いられている。 ボス戦でかかる曲は緊迫感溢れるものであり、戦闘を盛り上げてくれる。

難易度だが、もしジャンゴの体力がゼロになってしまっても、同じ部屋からライフがフルの状態で再スタートすることが出来るので、決してイライラすることはない。 まあ、たまにパズルの解き方が分からなくてイライラすることもあるだろう(それでも、そのうちヒントがもらえるが)。 いいところで実世界で太陽が沈んでしまったり、曇ってしまうことでイライラしたりするかも知れない。 太陽光を使うこのゲームはパッと見、悪い意味で「ギミックありき」と思われてしまうこともあるだろう。 しかし、このゲームはそのギミックをユニークな、しかもビックリする形で最大限活かしてくれている。 そして一番重要なのは、このゲームが上質のアクションアドベンチャーゲームでありストーリーが優れていて、やり甲斐のあるパズルや記憶に残る戦闘を多く含んでいて、GBA史上最高級のグラフィックとサウンドを誇っているということである。


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