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米国オンライン・ゲームマガジン「IGN」レビュー記事
2004-03-15


Metal Gear Solid: The Twin Snakes
コナミの名作ステルスアクションゲームがゲームキューブで生まれ変わる。 果たして出来はいいのか? レビューを読んで答えを見つけてくれ。

1998年にPS版MGSを発売した際、ステルスアクションというジャンルが生まれた。 他に類を見ないストーリー、当時の水準でかなりゴージャスだったグラフィック、映画のようなプロデュース理念、洗練されたゲームシステムや操作性を持ち合わせたMGSはその後、多くの「クローン」を生み出した。 発売から6年経った今でもSplinter CellやJames Bond 007: Everything or Nothingの中にソリッド・スネークの影を見ることが出来る。

PS2でその後発売されたMGSはグラフィックも向上しており、操作も増えたが、多くのMGSファンはMGS1のストーリーの方がMGS2のそれに比べて格段に優れていたと感じた。

ゲームキューブのユーザーは両方の良さを体験出来る。コナミとカナダのシリコンナイツ(「エターナルダークネス」)が共同開発したMetal Gear Solid: The Twin Snakes(以下「TTS」)はMGS旋風を巻き起こしたおおもとのリメイクである。 両制作会社は密接に作業を進め、オリジナルの構成とストーリーを守りつつ、一目で分かるビジュアル面での進化や全く新しいデモシーン、そしてMGS2から導入された新アクションを本作に盛り込んだ。 結果、他の追随を許さない「見せ方」、そしてプレイヤーを釘付けにするステルスアクション体験を提供してくれる。 長く続くシリーズのファンにとってはコレクターズアイテムになっている。 しかし、進化を遂げつつ、ゲームの「実年齢」が分かってしまう問題点も残る。

特徴:

* PSでヒットしたMGSのゲームキューブでのリメイク
* ソリッド・スネークという工作員としてアラスカの施設から人質を救助する
* 全く新たに演出されたデモシーンで伝えられる映画的ストーリー
* ステルスと戦闘術を駆使しテロリストを排除する
* ライフルからタバコまで、様々な武器やアイテムを使う
* MGS2に登場した「主観撃」、「ぶらさがり」、敵を引きずる」といったアクションが加えられている
* 一新されたグラフィック
* 一人用
* プログレッシブスキャンモード対応
* Dolby Pro Logic II サウンド対応

ゲームシステム:

PSのほとんどと任天堂信者のほんの一握りが多分知っているのは、TTSはオリジナル同様、とても壮大なストーリーによって構成されている。 多くの伏線を含む、二転三転するストーリーこそがこのステルスと戦闘をはらむ作品の根幹である。 このゲームの一番の功績といっても過言ではない。 オリジナルをプレイしてその「見せ方」に感動したユーザーは今度はさらに圧倒されるだろう。

本作品には数時間のデモシーンが入っており、だからこそディスク2枚組なのだろう。 セリフは基本的に同じだが、デモのクオリティーは格段に上がっている。 デビッド・ヘイターを始めとする全ての声優の音声を撮り直しており、演技もさらによくなっている。 ただ、濃いファンは一部の変更点に不満を抱くかも知れない。 例えば、オリジナルでアジアンなアクセントが強かったキャラ(メイリン)のアクセントがTTSではなくなっていたりする。 アクションに関して言えば、日本の有名な映画監督・北村龍平氏(「Versus」)がすべてを演出し直しており、バレットタイムでのカメラのパンや目を見張るアクロバチックなキャラの動きがちりばめられている。 グラフィックの向上は凄まじく、リアルタイムのデモであるにも関わらず、他のゲームのCGムービーよりもキレイでディテールに凝っている。

-・- ストーリーの説明は割愛 -・-

ゲーム部分だが、TTSは全てのステルスアクションゲームの先祖であり、期待通りのプレイ感を提供してくれる。 第三者視線でプレイするのだが、タフな主人公が敵の徘徊するところをホフクで進み、アイテムを使い、接近戦をし、遠くから撃ったりする訳である。 これらアクションはオリジナルでも出来たことで、今でも非常に楽しい。 さらにPS2で発売された続編MGS2で新登場した主観撃ち(これでボス戦の印象がかなり変わる)、敵を引きずる、ロッカーに隠れる、手すりからぶら下がる等々がTTSに加えられており、良くも悪くもゲーム体験を大きく変化させている。 2階にいる時に敵に囲まれた際、手すりから1階に飛び降りて、戦闘を避けることが出来、大変ありがたい。 しかし、遠くから敵を主観撃ち出来るようになったせいで、敵を事前に排除してえらく簡単にステージを進むことが出来てしまう。 ボス戦も簡単になりすぎてしまい、難易度調整にもっと時間をかけて欲しかったと思うことがよくある。

最近の最先端のゲームに比べると操作がいささか古く感じられたりする。 しかし、静まりかえったステージ内でスネークを動かすのはそれでも楽しい。 オリジナルが古いといっても、TTSのスネークは最近のゲームの主人公よりも多くのアクションが出来たりする。 ただ、残念なのが、スネークの動きがデジタルであり、「歩く」と「走る」の中間がなかったりする。 オリジナルが発売された6年前であればこれが標準だったかも知れないが、ゲームはその頃から進化しており、コナミとシリコンナイツにはこの辺を反映してくれてたらなあと思う。 ステルスな動きは微妙な加減・調整がマッチしているので、そういう部分がないのは残念。 しかし、主観で見渡す時は動きがアナログであり、遠くの敵に照準を合わせて狙撃する時はいい意味で「勘に頼る」感が強く、非常に楽しくなっている。

格闘の動きは悪くはないが、完璧には程遠い。 デモシーンの戦闘アクションがあまりにも素晴らしい分、ゲームの中での格闘の動きが非常に物足りなく感じられる。 たとえば、ニンジャが敵兵を斬りまくったり、壁を蹴ったり姿を消したりするデモシーンがあるのだが、それがメチャメチャかっこいい。 しかしそのすぐ後のこのニンジャとの戦闘ではスネークのパンチや蹴りで簡単に倒せたりする。 あと、スネークは敵にロックオン出来るわけではないので、敵のいる方に向き直して攻撃しなければならない。 これによってつまらなくなるわけではないが、デモシーンの突出した「見せ方」と比べるとかなり物足りない。

本作品では敵のAIの賢さにまたまた感心させられる。 オリジナルでも決して頭が悪かっただけではないが、TTSのAIは格段に賢くなっている。 主人公が間抜けな行動を取り、見つかったりランボーのごとくゴリ押しで進もうとすると、敵は絶対に追いかけてくるし、主人公を殺しにかかる。 保証する。 ロッカーの中や箱の下も探すし、ドアも通るし、後方支援を要請したりもする。 結果として、難しい局面を迎えることもあるだろうし、発見されることに怯えることもあるだろう。 それもこれも敵兵の賢さの賜である。

TTSはいろいろな意味でバラエティーに富んでいる。 我らが信頼する諜報員は倉庫から雪の中までを進み、巨漢の傭兵や早撃ちガンマンと戦い、超能力で人の意識をハッキングする輩と対峙し、アニメオタクとの友情を育んだりする。 ゲームの中に「繰り返し」というものがなく、全く飽きが来ない。 常に新しい見所があり、話の展開にも心躍らされ、悩まされる。 「一体どういうことだったんだ?」と結論に達する前にゲームをクリアしてしまったする。 オリジナルはプレイ時間的に短かった。 本作品もそこは変わらない。 もし何をすべきか分かっていて、デモシーンをスキップすれば3時間ちょっとでクリア出来る。 しかし、もしMGS未経験であれば、さらに6〜8時間くらいは楽しめる。 これを短いと思う人もいるだろうが、世の中の素晴らしい映画も短かったりするわけで、そういう優れた映画同様にTTSはあなたの心を最後まで放さない。

グラフィック:

オリジナルはPS用ゲームの中でも最もキレイだったといえる。 今見てもキレイである。 ここで皆さんの夢を壊すのも忍びないのだが、みなさんの想い出にあるほどキレイでもないのだ。 TTSのレビューを書くにあたって、オリジナルをある程度プレイし直した。 ステージや色遣いは想い出にあるままのキレイさなのだが、ポリゴン数やテクスチャー、フィルターやライトのエフェクトは今見るとこれでもかというくらいショボイ。 6年前のゲームだということも重々承知しているし、当時のテクノロジーであれば仕方がないのも分かる。 我々が言いたいのは、それほどTTSのグラフィックが以下の分野で進化したということである。

スタイリッシュさはオリジナルのMGSにもあったし、TTSはスタイリッシュさに満ち溢れている。 芸術的センス、個性的なキャラデザイン、目を見張るデモシーンで皆さんは目がくらむだろう。

人物・オブジェクトの成形だが、キャラやオブジェクトは以前より角が取れている。 顔の輪郭もハッキリしており、鼻等の突起物もある。キャラの服、バックル、銃などの小物もポリゴンでちゃんと作られており、テクスチャーに描かれただけ、ということはない。 ステージのポリゴン数も多くなっている。 建造物もディテールが増えていたり、大きなエリアがいっぺんに表示されていたりする。

パーティクルは格段によくなっている。 雪もちゃんとキャラにまとわりついたりする。 水滴がカメラレンズを流れたりする。 吹き出した血も全方向に飛び散る。 これにより、結構残酷になっているシーンもある。 殺戮シーンの残虐さには驚かされた。 あと、火のエフェクトや土ぼこりや風も素晴らしく、全体的な臨場感に寄与している。

テクスチャーは一長一短である。 テクスチャーのいくつかはゲームキューブのフィルターエフェクトとの相乗効果で非常によく仕上がっている。 スネークの顔のアップは素晴らしい。 反射やバンプマッピングや半透明もよく出来ている。 ニンジャのシーンでビックリするであろうものがある。 あと、カメラがキャラを正面から捉えていても、全く粗がなく、任天堂のハードでリアルタイムで動いていることに驚くだろう。 それくらいよく出来ている。 しかし、逆にとてもボヤけてしまっているテクスチャーもあり、「昔のMGSの残りなのでは?」と思えてしまうものもある。 これらは残念ながらあまり出来が良くない。

アニメーション(すなわちデモシーンのモーション)だが、とにかく秀逸だ。 ゲーム史上最高レベルである。 デモシーンのみでコナミは賞賛に値する。 しかもそれをゲームのエンジンで動かしているのだからスゴイ! ただ、ゲーム中のモーションはそれほどの出来ではない(特に格闘において)。 しかし、おおむねスネークのモーションは非常に滑らかでギクシャクしておらず、リアルだ。

あと、リアルタイムのライティングのシステムが用いられている。 ライトは床を照らし、キャラ達の顔のアニメーションを際立たせる。 ステージによってはキャラの影が見事に周りのオブジェクトに落ちる。

とても美しいゲームである。 プログレッシブスキャンモードにも対応している。 ただ苦言を呈するとすれば、いつも毎秒60フレームで動いているわけではない。 大きなステージで戦闘が起こったりパーティクルが多いと多少の処理落ちがあったりする。 大きな問題ではないが、気付かないわけではなく、PS2のMGS2があれだけスムーズに動いたことを考えるゲームキューブでそれが出来なかったのが残念である。 大体ゲーム全体の約60%が秒速60フレームで動いているといえるだろう。 それに関しては素直に喜ぶべきだろう。

サウンド:

非常にいい。 Dolby Pro Logic II対応で、サラウンドサウンドを楽しめる。 実際に体験してみるといかにオーディオ的に素晴らしいかが分かる。 オリジナルの声優のほとんどが再度集結しており、前回以上の演技をしておる。 レベルも最上級で、決して嘘臭いとこはない。 爆発音の低音から銃声にわたる音響効果も深く、満足のいくものである。 音楽も変に目立つことなく、全体に雰囲気に寄与してる場面もあれば、別の場面では大作感溢れるものもある。

濃いファンはオリジナルから曲が変わっていたりして納得がいかない部分もあるだろうが、そういう人以外は耳にしたものを喜んでくれるだろう。

総括:

TTSはPS史上最高級のゲームの素晴らしいリメイクである。 ゲーム史上類を見ない、引き込まれるストーリーである。 大作であり、「参加してる感」に溢れ、楽しくて、満足させてくれる。 たぶん、今発売されている全てのゲームの中でナンバーワンのストーリーの「見せ方」だろう。 少なくても、CGムービーではない、リアルタイムデモシーンによってストーリーを伝える作品の中ではそうである。 それ以上にプレイしていて面白いのである。 ステルス要素とアクションと謎解きをうまく融合させている。 任天堂のハード用のゲームの中でもトップクラスのグラフィックである。 これら全ての要素を足した結果、とてもスペシャルなものに仕上がっている。 MGSをまだプレイしたことがない人はこのレビューを読むのをやめ、ただちにTTSを買いに行きなさい。 絶対喜んでくれると思う。

当然不満もある。 ストーリーを延々伝え、会話がずっと続き、「もっと遊ばせろ!」と言いたくなることもある。 これだけの壮大なデモシーンと比べると、実際のゲーム中のボス敵達との戦闘が貧弱に見えたりもする。 スネークの操作のすべてがアナログではないといった操作系に関しても苦言を呈したい。 実はこのせいでゲームの「実年齢」が露見してしまうのである。 最後に、ゲームの総プレイ時間である。 オリジナル同様、TTSはプレイ時間が短い。 色々と問題点を挙げたが、それでもとても引き込まれる高品質のエンタテインメント作品になっており、ゲーム代金の元を十分に取れるものになっている。

大人向けのゲームを求めていたゲームキューブオーナー諸君! やっと現れたぞ! オススメ。


見せ方
9.0
メタルギアポリッシュ(磨き上げ)? 確かにそんな感じだ。 かっこいいメニュー画面からゴージャスすぎるデモシーンやストーリーにあなたはビックリするであろう。 オマケの追加? あるよ! マリオ登場!
グラフィック
9.0
とてもいい。 モデルもステージも美しい。 史上最高のリアルタイムデモシーン。 テクスチャーやパーティクルのエフェクトたっぷり。 ボヤけたテクスチャーや不定のフレームレートという問題もなくはない。
サウンド
9.0
すばらしい。 輪郭がハッキリした、深い音響効果、秀逸な声優の演技、アンビアントであったり豪華であったりする楽曲のすべてがDolby Pro Logic IIサウンドで味わえる。
ゲームプレイ
8.0
楽しく、エンタテインメント性に富んでいる。 操作系も悪くはない。 武器やアイテムも豊富で、アクションもすばらしいストーリーにおいてうまくいっている。
長持ち度
6.0
短いけど、愛おしさを感じる。 クリア後に現れる隠し要素もある。 それらを使って繰り返しプレイ出来るが、それほど魅力的な要素でもない。
トータル
8.5
(10点満点中:平均値ではない)
IGN読者得点
9.4
 


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